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バブルが始まった時期と重なる。
地価や株価の上昇だ。
ワラントとは、既述のように株式を購入する権利だ。
この権利の価格は、実は株価が上昇した時、理論上は株価の上昇率以上に価格が上昇するという特徴を持っている。
これはあくまでも理論上であって、現実には必ずしもこの理論が成り立つわけではない。
しかし、バブルの波に乗って株価が上昇し続ける時、その株価上昇率以上に価格が上昇するという理論上の構造を持つことを売り物にして投資家に売りつけるには、ワラントはうってつけの商品だった。
バブル期、販売を担当する証券会社はこの点を強調した。
表があれば裏がある。
金融商品にはよいことばかりではない。
マイナス面も当然存在する。
株価が上昇した時、ワラントの価格が株価上昇率以上に上昇するということは、逆にいえば、株価が下落した時、株価下落率以上にワラントの価格が下落することになる。
また既述のように、ワラントには権利行使期限がある。
期限が過ぎてしまえば、ワラントはただの紙くずに過ぎない。
ワラントによる金融被害に遭った人々に、商品購入時、証券会社からどのような説明を受けたかと聞いたところ、大多数の人は「株価上昇率以上にワラント価格が上昇する」とか、「株式より儲かる」という説明を受けている。
つまり、ワラントのプラスの側面しか説明を受けていないのだ。
金融トラブルの背景には、金融機関の説明義務・説明責任の意識の欠如、あるいは金融機関にとって都合の悪いことは意図的に回避している姿勢がある。
では、金融トラブルの原因は金融機関だけの問題と片づけてよいだろうか。
消費者側にも目を向ける必要はないのだろうか。
消費者側に求められるのは個々人が「金融意識」を持つことだ。
それでは金融意識とは何か。
それは金融リスクを絶えず意識することだ。
たとえばある金融商品が存在した場合、その金融商品のプラス面ばかりに気を取られるのではなく、マイナス面、すなわち金融リスクも意識する必要がある。
ところが、日本の消費者の大部分はそれができていない。
この問題を考えた場合、金融教育の欠如という問題が浮かび上がってくる。
とくに金融リスクに関する教育については、まったくと言ってよいほど行われてこなかったといってよいだろう。
歴史を振り返ってみよう。
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